
5F分析(ファイブフォース分析)の概要
5F分析(ファイブフォース分析)は、アメリカの経営学者マイケル・E・ポーターが提唱した業界の競争要因を分析するためのフレームワーク です。


<5F分析のイメージ>
「新規参入企業の脅威」と「代替品の脅威」の2つは外的要因、「競争企業間の脅威」と「売り手の交渉力」、「買い手の交渉力」の3つは内的要因に分けられます。

新規参入企業の脅威
業界に新規参入を検討している企業が存在し、また業界への参入障壁が低い場合、競争が激化する。
- 参入障壁の存在
- 製品差別化の価値
- 切替コストの有無
- 必要資本(サンクコスト)の有無 等
代替品の脅威
今ある製品と同じ機能をもつ製品(代替品)がつくられ、今ある製品と競合する脅威。
- 代替品への買い手の性向
- 代替品の相対的プライス・パフォーマンス
- 買い手の切替コスト
- 製品の差別化への認知度 等
競争企業間の敵対関係
すでに参入している企業の競争関係であり、企業間の競争行動が激しいほど、経営が厳しくなる。
- 競争企業の数
- 業界の成長性
- 撤退障壁
- 競争企業の多様性 等
売り手の交渉力
売り手は自社の生産に必要な部品や材料を売ってくれる供給業者のこと。部品や材料が特殊なものであるほど、売り手(供給業者)の交渉力は強くなる。
- 供給企業の相対的な切替コスト
- 供給品の差別化の程度
- 代替供給品の存在
- 販売価格に対する供給価格 等
買い手の交渉力
買い手とは、製品を販売する顧客のこと。顧客が自社以外の製品を購入する術をもっている(自社以外の製品でも代用が効く)場合、買い手の交渉力は強くなる。
- 買い手のボリューム
- 買い手の相対的な切替コスト
- 買い手の情報力
- 既存代替品の有効性 等