
アウル先生
今回は中小企業診断士試験の「財務・会計」から『効率性分析』について説明するよ!
効率性分析とは?
効率性分析とは、企業が投下した資産・資本を、どれだけ効率的に活用して、収益に結びつけたかを見る分析です。

トラ丸
一般的に、効率性分析では事業に使用している資産・資本と、その資産・資本を使って獲得した収益の数値を使って「回転率」で表すんだ!
<注意点>
- なお、資本回転率を算出する際、資本(ストック:一時点の残高)と売上高・利益(フロー:1年間の累積)という期間の基準が違う指標を使って算出する点に注意が必要です。
- 通常であれば、資本(ストック)を売上高・利益(フロー)の基準に合わせるため、期中平均値〔例:(前期末残高+当期末残高)/2〕を用います。
- ただし、中小企業診断士試験において、問題中に1期分(当期分)の数値しか与えられていない場合は、当期分の数値を使います。
回転率
効率性分析を行うときに使う「回転率」には、以下のようなものが挙げられます。
▼回転率の例
総資本回転率(総資産回転率)(回):売上高/総資本
売上債権回転率(回):売上高/売上債権
棚卸資産回転率(回):売上高/棚卸資産
有形固定資産回転率(回):売上原価/棚卸資産
回転期間
なお、回転率を逆数(分母と分子を逆にする)にすると、「回転期間」という指標になります。

アウル先生
この「回転期間」を使うと、資産(負債)の回収期間を、月や日などの時間単位で把握することができるんだ!
▼回転期間の例
売上債権回転期間(月):(受取手形+売掛金)/1ヶ月あたりの平均売上高
売上債権回転期間(日):(受取手形+売掛金)/1日あたりの平均売上高
棚卸資産回転期間(月):棚卸資産/1ヶ月あたりの平均売上高
買入債務回転期間(月):(支払手形+買掛金)/1ヶ月あたりの平均仕入高