アウル先生
今回は中小企業診断士試験の「財務・会計」から『収益性分析』について説明するよ!
収益性分析とは?
収益性分析とは、企業がどれだけの利益を獲得しているかを見る分析です。
資本に対する利益の割合(資本利益率)や、売上高に対する利益の割合(売上高利益率)、売上高に対する費用の割合(売上高費用率)などを調べて分析を行います。
<注意点>
- なお、資本利益率や資本回転率を算出する際、資本(ストック:一時点の残高)と売上高・利益(フロー:1年間の累積)という期間の基準が違う指標を使って算出する点に注意が必要です。
- 通常であれば、資本(ストック)を売上高・利益(フロー)の基準に合わせるため、期中平均値〔例:(前期末残高+当期末残高)/2〕を用います。
- ただし、中小企業診断士試験において、問題中に1期分(当期分)の数値しか与えられていない場合は、当期分の数値を使います。
資本利益率
投下した資本に対して、どれだけの利益を生み出したかを表す指標です。
トラ丸
原則、資本利益率は高い方が良く、分母の資本を減らすか、分子の利益を増やす努力が重要になるよ。
▼資本利益率の例
総資本経常利益率(%):経常利益/総資本×100
自己資本利益率(%):当期純利益/自己資本×100
売上高利益率
売上に対して、どれだけの利益を生み出したかを表す指標です。原則、高い方が望ましい指標です。
▼売上高利益率の例
売上高総利益率(%):売上総利益/売上高×100
売上高営業利益率(%):営業利益/売上高×100
売上高経常利益率(%):経常利益/売上高×100
売上高当期純利益率(%):当期純利益/売上高×100
売上高費用率
売上に対して、どれだけの費用がかかったかを表す指標です。原則、低い方が望ましい指標です。
▼売上高費用率の例
売上高売上原価率(原価率、粗利率)(%):売上原価/売上高×100
売上高販管費率(%):販売費及び一般管理費/売上高×100