
そもそも、景気動向指数とは?


景気動向指数は簡単にいうと“景気に関する総合的な指標”のことです。
この景気動向指数には、CI(コンポジット・インデックス)とDI(ディフュージョン・インデックス)という2つの指数があります。
CIとDI、それぞれの特徴を見てみましょう!
CI(コンポジット・インデックス)
CIは、主として景気変動の大きさやテンポを測ることを目的としています。
言い換えるなら、景気拡大や後退の速度や程度を表すために作成されたものです。
一般的に、CI一致指数が上昇している時は景気の拡張局面、低下している時は後退局面であり、CI一致指数の動きと景気の転換点は概ね一致します。
DI(ディフュージョン・インデックス)
DIは、景気拡張の動きの各経済部門への波及度合いを測ることを目的としています。
言い換えるなら、採用系列(経済指標)のうちで景気の拡大(拡張)を示している指標の割合に当たります。
月々の振れがあるものの、DI一致指数は、景気拡張局面では50%を上回り、後退局面では下回る傾向があるのが特徴です。
一方、DIは景気の拡張が経済活動のより多くの分野に浸透していったことを示す指標であり、景気拡張が加速していることを示すものではないことに留意する必要があります。
参考
しかし、DIも景気の波及度を把握するための重要な指標であることから、参考指標として引き続き、作成・公表しています。
CI(コンポジット・インデックス)とDI(ディフュージョン・インデックス)との違い
CIは景気の変動を“量的”に捉えるといった特徴を持ち、DIは景気の変動の“方向性”を捉えるといった特徴があります。
両方を合わせて分析することにより、景気の変動をより正確に把握することができるようになります。
ちなみに、CIは景気の強弱を定量的に計測する指標であり、DIが同じ数値で計測されたとしても、各採用系列が大幅に拡張していればCIも大幅に上昇し、各採用系列が小幅に拡張しているならばCIも小幅に上昇します。
また、DIは景気の各経済部門への波及の度合いを表す指標であり、各採用系列が大幅に拡張しようと、小幅に拡張しようと、拡張系列数の割合が同じならば同じDIが計測されます。
以上ように、CIはDIで計測できない景気の山の高さや谷の深さ、拡張や後退の勢いといった景気の「量感」を計測することができるといえます。
